ビーツと近況 【2017・4】

年始のご挨拶もできず、長く間が開いてしまい失礼しました。

いい加減、ちゃんと予定を決めて更新すべきで。。。




年末にひっそりと庭先販売を行い、その足でお休み中のブルトンさんを借りて
とある打ち合わせをしました。





2月のうまいもん祭に向けた打ち合わせです。


この写真は、大学校で栽培したビーツ(テーブルビート)。

ビーツにもさまざまな種類があるのですが、今回は着色を目的の一つとしているので、
中まで深紅のビーツを活用したメニュー開発です。


このうまいもん祭では、当園のビーツを使用していただき、木村豆腐店さんとの限定コラボの
「さくらいろおからドーナツ」で紹介していただきました。
(数量限定品のため、私が行ったときには売り切れてしまい現物の写真がありません)


ビーツの栽培は関東では春と冬の二期作といわれています。
現在うちの畑でも春播きも行っていますが、冬野菜に比べて春野菜は概して
色味が薄くなりやすいのでまだ実験・試作途中です。



さくら色の着色料としてビーツを考えていたのは数年前から。
就農するにあたり何か幸手市に農業を通じて貢献できることはないか、と考えていました。

幸手市は桜の権現堂堤が有名であり、また当時、圏央道建設も行われていました。
(現在開通済み)

幸手市から成田空港までがつながるとの思いから、外国人の方のお土産物に
自分の野菜を使ってほしい、と思うようになりました。

当初は桜の栽培をして、食用桜として使ってもらおう、と考えていましたが虫の多さや
収穫作業などを考えるとこれは難しい。


そんな中、農林振興センター主催の6次産業マッチングで和菓子屋さんにその話をしたところ、
「桜ではきれいな色が出ないので、桜のお菓子でも着色料は使う」という言葉を聞きました。


そこから、

・桜は国産でも着色料が外国産ではオール国産はできないのではないか、
・ベジタリアンの方でも安心して食べられる植物性着色料は何か、
(赤色着色料の多くはエンジムシという動物性の原料が使われているので)
・着色料として使えて、なおかつ味が主張しない作物はないか、
・水田地帯の幸手の土地でも作り易い作物は何か、

と考えるようになりました。


当時ボルシチが作りたくてビーツを少量栽培していたこともあり、上記の条件を満たすものとしてビーツに到着するのは早かったです。

しかし、栽培技術が足りず発芽率が良くなかったことが気にかかっていました。

『作り易い』というのは、母から「祖母が生きていたころは、うちの畑でほうれん草が良く栽培できた」という言葉があり、同じアカザ科のビーツもできるだろうと考えていました。
後に大学校で土壌検査をした時も畑や水田のphが中性~アルカリ性に寄っていたので、
土壌も適していると思われます。


自分の栽培技術の無さから大学校に入学した際も、自分のプロジェクトとしてビーツを選びました。
アメリカ研修でビーツも栽培していたという先生から栽培について学びながら
上の写真のようなビーツを収穫することができました。


そのビーツを乾燥させて、パウダーにした後、ゼリー・蒸しパン・クッキーにして試食。

結果、ゼリーはビーツの量が多すぎたのかビーツの土臭さが残るように。
蒸しパンも水蒸気で色が飛んでしまうのか混ぜたビーツの粉末だけ残り、全体の色は抜けてしまう。
最後、クッキーは加熱すると多少は色も飛んでしまいますが、加熱方法によっては色抜けが少なく着色料としても使用余地があるのでは、と結論付けました。



ビーツそのものも女性の体にうれしい栄養素を多く含んでいるので、
そのまま野菜として調理していただくのはもちろん、『桜の街』幸手産の野菜原料のピンク・赤の着色分としても利用価値があるのではないかと思っています。


香菜田農園の冬の間のメイン作物の一つとして、また農閑期の収入源となる加工品の一つ、
高付加価値・地域活性の一助としてビーツの栽培に取り組んでいます。

なにぶん、ビーツは二期のみ・自分の腰の重さもあり、パッパと進みませんがいい方向に持っていけるようにしたいです。




 ----近況について



3月、夏野菜第一弾種まきと育苗が始まり、また幸手市の新規認定就農者第一号ということで朝日新聞の埼玉欄にも載せていただきました。

現在4月、しあわせすぎプロジェクトや他の企画で多くの人と会う予定もあり、夏野菜の育苗や種まき第二弾で大わらわしています。

4月16日はいつもお野菜を使っていただいているブルトンさんの1周年イベント。
香菜田農園も少量ですが、野菜と苗の販売を行います。

bulouton1周年記念イベント 

日時:4/16(日)10時~15時 入場料無料
午前中はハッピーマルシェです。
午後はシンガーソングライター平田クミさんスペシャルライブです。



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